『春一番が吹きました...。』
天気予報などで、よく耳にするこの言葉!
ところで、なぜメディアで紹介するのでしょうか?
昔の人は、天気を見ながら感じ取ることで、
1年の季節を表していました。
それが、今でも通例として使われている様です。
「春一番」という事は、「春二番」以降もあるの!?
そして、一体誰がどうやって決めるのでしょうか...?
考えてみたら、よく耳にする割に、
まったく、意味や内容が分からな過ぎることに気づきました。d^^
そこで、今回の「ズバリ解決~っ!!(xyz...)」では、
- 「春一番」とは何なのか?
- 「春二番や 春三番...」はあるの?
- 「春本番」はいつ来るのか?
などについて、詳しく調査してみました。
この機会に「春一番」を知って、素敵な春を迎えましょ~♪
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Contents
春一番とは
「春一番」という言葉は、
耳にすることはあっても、使った覚えがありません。
ということは、
なんとなく分かっている様で、
実は、まったくといっていいほど、わかってない ...(汗)。
あくまで、「私の場合は」ですが、
そんな方も、少なくないのではないでしょうか?
この『春一番』とは、
具体的に、どんな状況を指し示しているのでしょうか!?
「春一番」の定義
『春一番』の発生条件は ...
「立春(2/4頃)から春分(3/21頃)までの間に、日本海を進む低気圧に向かって、
南側の高気圧から、10分間平均で風速8m/s以上の、始めて吹く強い風が吹き込み、
前日に比べて、気温が上昇すること」です。
地域や気象台によっても、多少異なりますが、
「気象庁の定義」では、以下の様になっています。
- 立春から春分までの間に吹く
- 強い南寄りの風
- 風速 8m/s以上
- 気温が上昇する
- 日本海に低気圧がある
(※九州南部などでは、当てはまらないところもあります。)
簡単にまとめてみると...
「春一番」とは、立春を過ぎて、
その年に初めて吹く、昇温を伴った南寄りの強い風のことを指してる!
ということになります。d^^
そして、
春一番が吹いた後は、季節外れの暖かい陽気となります。
春一番が吹かない地域
この「春一番」は、
北日本と沖縄には吹くことはなく、その他の地域で発生します。
上述のような認定基準があるので、
当然、その基準を満たさないと「春一番」とは呼びません!
つまり、条件が揃わず観測されない年やエリアでは、
「春一番が吹かない」場合もあるということなのです。d^^
また、次の地域の気象台では春一番を発表していません。
- 東北・北海道 ... この時期にはまだシベリアの高気圧が残っている!
- 沖縄 ... 日本海から外れた場所にある!
- 長野・山梨 ... 盆地か山間という土地柄、春一番が吹いても強風になりにくい!
このような理由で、「春一番が吹かない地域」ということになります。
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春一番は危険
もともと、「春一番」の語源は、
石川県能登地方や、三重県志摩地方より西の各地で、
昔から使われていた言葉だったようです。
また、その他では、
九州の船乗りの間でも、使われていたそうです。
その船乗り達が、「春一番」と呼ぶようになったのは、
ある出来事が由来になったと言われています。
壱岐 郷ノ浦元居を出航した七隻の舟は、長崎県五島沖に向かっていました。
そこで春の強風に襲われ、漁師53名が遭難してしまったことから、
壱岐の漁師の間では、この強い南風を「春一」や「春一番」と呼ぶようになったそうです。
そのことがあり、海と共生する壱岐の人々に、
自然の怖さを忘れないよう、思いを込めて昭和62年、
郷ノ浦港入口の元居公園に、船の形をした「春一番の塔」が建てられました。
また、その近くには遭難者の慰霊碑も建てられているそうです。
さらに「春一番」は、雪崩や融雪洪水などの、
気象災害や海難事故を、もたらすと恐れられています。
その他でも、
日本海側の地方では、フェーン現象で大火などを引き起こすこともあるそうです。
1978年2月28日に、関東地方で「春一番」による竜巻が起こり、
時速100km以上の猛スピードで通過しました。
営団地下鉄(現・東京メトロ)東西線の、走行中の車両が橋の上で脱線転覆し、
21人が負傷するなど、この一連の竜巻で36人が負傷し、家屋損壊は289棟にのぼったそうです。
このように「春一番」という強い風は、
言葉のイメージとは裏腹に、非常に危険な強風だという事なのです。
『春一番は、予期せぬ事故を引き起こす場合もある!』
という事を覚えておいてください。d^^
春二番・春三番... 春本番はいつ?
ところで「春一番」は、
聞き馴染みがあり、気象用語にもなっていますが ...
春一番の後には、
「春二番」「春三番」と続いていくのでしょうか!?
そして、いつ「春本番」が来るのでしょう?
「春二番」「春三番」...
調べてみたところ...
気象庁天気相談所では、「春二番」「春三番」の発表をしていません!
「春一番」は、正式な気象用語ですが、
それ以降を「春二番」「春三番」などとは言わないそうですw。
ただし!
「春一番」が吹いた後に、同様の強い風が吹いた場合は、
「春二番」「春三番」と呼ぶこともあります。
気象用語ではなく、正式に発表されもしませんが、
この様に『俗語』として使われることはあるようです。d^^
また、
「春三番」は、次のような風を表わす場合に用いられます。
- 「桜の散り頃に吹く強風」
- 二十四番花信風(にじゅうしばんかしんふう)で
- 「小寒の三候の風」
- 「梅・椿・水仙の開花を知らせる風」
『二十四番花信風(にじゅうしばんかしんふう)』とは、
二十四節気中の「小寒」から「穀雨」までを、八気二十四候に分け、
それぞれに新たな風が吹くとして、それに応じて花を配したものです。
「寒の戻り」と「春本番」
日本海低気圧による「春の南風」のあとは、
再び、西高東低の気圧配置による「冬の北風」となります。
ですので、
「春一番が吹く」ということは...
北に位置する低気圧に向かって風が吹きこむため、
全国的に暖かい南風が強く吹きやすくなります。
そして、低気圧が日本海を通過した翌日などに、
再び西高東低の冬型の気圧配置に、逆戻りすることが多くみられます。
これを「寒の戻り(かんのもどり)」と言います。
またこの時は、急な気温の変化で、
体調不良のなることも多いので、気をつけましょう!
こうして、「寒い冬」と「雪融けの春」を繰り返しながら、
春二番、春三番が吹き、次第に本格的な『春本番』がやって来るのです!
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